
・公務員として、出世した管理職を見てるといつも辛そう
・公務員として出世するメリットはあるのかな?
・自分も公務員として、出世を目指した方がいいのだろうか?
管理職である自分の上司の苦労を側で見ていて、「公務員の出世にメリットはあるのか?」と疑問に感じる若手公務員が非常に多いです。

この記事を書いている僕、キヨシも民間企業→国家公務員→起業と様々な経験をしているけど、公務員時代の出世した管理職を見て、僕は出世したくないと思っていました。
そこでこの記事では、公務員として出世を目指すとどうなるのか?
目指す途中に起こる心境の変化や、目指した後に起こるリスクを、経験を踏まえて解説します。
この記事を読めば、意識の高い公務員ほど、出世をするメリットが薄いことが理解できるでしょう。
公務員が出世するメリットはない

ずばり言っちゃいます。意識の高い真に優秀な公務員は、絶対に出世を目指すべきではありませんし、出世するメリットもありません。
なぜなら、意識が高いが故に、出世する過程で消耗・失望するし、出世後も権限を正義のために使うことはできないからです。
・意識が高い公務員ほど出世するメリットは薄い
僕が「公務員は出世するメリットはない」と言っているのは、あくまでも、意識の高い優秀な公務員です。
意識の低い、普通のどこにでもいる公務員にとっては、確かに出世に以下のメリットはあるでしょう。
✓給料や手当がアップする
✓権限を持つことができる
✓優良な再就職先が見つかる
などなど、結構、おいしいですよね。これらの詳細を知りたければ、他の記事に行って下さい。
この記事を見ているあなたは、意識の高い優秀な公務員のはずです。
そんなあなたは、是非、読み進めて下さい。
⇒給料や手当、権限のために出世を目指すのか?
そもそも、あなたが出世を目指す本当の理由は何でしょう?
答えは、あなたが公務員になろうと一生懸命勉强していたとき、公務員になって辞令を交付された新人のときにあります。
・国民、県民、市民、町民のために、民間ではできない大きな仕事がしたい
・国、県、市、町をもっと良くしたい(自分が理想とする姿にしたい)
昔はこんなことを考えていませんでしたか?
もちろん、暇そう、楽そう、休日多そう、安定してそうなどの理由で公務員を目指す方もいますが、あなたは当初から他とは違っていたはずです。
要するに出世は、あなたが公務員になった夢を叶えるために目指すものです。
給料や手当、権限のために出世するのではなく、仕事のやりがいを求めて出世を目指すはずです。
⇒【悲報】出世しても正しいことはできません
✓正しいことをしたければ、偉くなれ
これは、「踊る大捜査線」の名セリフとして有名ですよね。
主人公の青島を育てる、ベテラン刑事(和久さん)の言葉です。
公務員だった僕は、この言葉を信じて組織の中で人の2倍、いや、3倍くらい一生懸命働きました。
でも、あるとき気付きました。
出世しても正しいことはできないし、出世する過程で自分が汚れてしまう(正しくなくなる)と・・・
公務員は出世を目指す途中で初心を見失う

もしあなたが、公務員になって10年程度経っているなら尋ねてみたいことがあります。
恐らく、多くの方が当初の熱い思いが薄れている時期だと思うのです。
なぜなら、あなたは少なからず、公務員という仕事に絶望しているからです。
・公務員の出世には汚れた仕事をこなすことも必要
あなたなら分かってもらえるはずです。
誰よりも頑張り、誰よりも信頼され、公務員として優秀と組織内でレッテルが貼られると仕事は死ぬほど忙しくなります。
参考:公務員の働き方改革は無理!【理由】残業するエースで仕事を回すから
当然、その仕事の中には犯罪めいた仕事であったり、あなたと上司しから知らない公にできない仕事であったりと、汚れたものも含まれます。
そして公務員は、この汚れた仕事を卒なくこなしていくことが出世の条件とも言えます。
・意識の高い公務員ほど出世に悩むことになる
このツイートが、公務員の出世の真実ですね。
公務員は、自分の意にそぐわない汚れた仕事もする必要がある典型です。
公正を重んじる公務員が死に追いやられ、不正隠蔽を成功させる幹部だけが出世する行政。醜すぎる。森友問題は省庁に今でも深く突き刺さった毒針。隠蔽を主導した菅総理は飲み込んだつもりでも、それはますます大きくなり、やがて行政全体を死滅させる。真相解明は未来のため。 https://t.co/4bTFB8hvSw
— 小沢一郎(事務所) (@ozawa_jimusho) October 14, 2020
僕は、正直これが苦しかったです。
自分を優秀な公務員と言うつもりはありませんが、意識はかなり高い公務員だったと思います。
組織を守るため、繁栄させるために行う犯罪スレスレの仕事を押し付けられていた自分は、毎日悩んでいました。
この仕事は、誰のために、何のためにやっているのだろう・・
ある日突然、プツンと糸が切れて公務員を辞めちゃいました。
これは、僕だけが経験することではありません。出世していく先輩公務員を見ても同じでした。
【メリットなし】公務員の出世は心が折れて損するだけ

仮にそんなつらい時期を何とか乗り越えて、出世したとしましょう。
しかし、待っているのは明るい未来ではありません。
まぁ、出世した時には、あなたの当初の情熱は見る影もなくなっているでしょうけど。
・部下と上司の板挟みで疲弊する
あなたが出世しても、当然、あなたには上司がいます。
あなたに権限があるのはほんの少しだけで、自分の正義は封印することが多いでしょう。
そして、部下には自分の意に反することを指示する必要があります。
組織で働くとはそういうことです。
当然、部下は異議を唱えることも多いでしょう。なぜなら、昔のあなたと同じ様に、熱い思いで公務を全うしているからです。
こうして、出世すれば、部下と上司の板挟みに会い疲弊するでしょう。
・うつ病は自分や部下の隣にある
さらに、公務員の職場にはうつ病が蔓延しています。
部下のうつ病管理は管理職の重要な仕事の一つとなり、出世したあなたを苦しめることになるでしょう。
僕がかつて公務員だったとき、管理職はうつ病職員の対応に苦慮していたことを覚えています。
うつ病対応業務は、通常業務に加えての大変負担になる仕事になのです。
そして、出世したはずの管理職もうつ病を発症するケースが多いのも公務員の特徴です。
難しい上司に無理難題な仕事を指示され、逐一、報告を求められるなどのストレスがピークに達し、管理自身がうつ病を発症するのです。
うつ病は、出世した後でもあなたの隣に潜んでいます。
参考:【経験談】公務員はマジでうつ病が多いから!皆が辛く組織が衰退する
まとめ:それでも公務員として出世したいですか?

公務員で出世を目指すべき方は、以下のような方です。
・そこそこ人より頑張って、周辺や家族に対するメンツを保ちたい方
・仕事の内容云々より、権限や給料・手当を高めたい(公務より自身の生活を優先)
・公務員を辞めても生きていく自信がないので、公務員で人生を終える予定の方
このような方にとって、出世はメリットになるでしょう。
でも、ここまで読んでいただいたあなたは、そうではないでしょう?
公務員としての情熱を失い抜け殻となって、組織のために出世したいですか?
あなたは、もっと違う道で世の中の役に立つべきです。
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